毛皮
Q & A

毛皮製品の取り扱いやご購入に関してよく寄せられる質問、素朴な疑問に組合員が順次回答し、掲載しています。

毛皮を買うときには、どんなことに注意すればよいですか?

毛皮を買うときには、まず毛皮を着る目的をよく確かめる必要があります。タウン、カジュアル用として気軽に着れる物が欲しいのか、フォーマル用として着たいのか、着る目的を決めることです。

そしてその考えに添って、今度は買いたい物を足を使って見て回ることが大切です。できるだけ毛皮の種類やデザインの豊富な店を一つキーにして、そこから規模や傾向の違った店に足を伸ばしていくとよいでしょう。やはり毛皮の専門店か、常時毛皮を取り扱っている一流デパートなどは、毛皮について知識の深い店員もいますし、毛皮の正確な品名も表示しています。値段も適正ですから、安心できます。アフターサービスがしっかりしていることも見逃せません。当毛皮革連合会傘下の毛皮専門店なら信頼がおけます。

また、毛皮は長く着るものですから、より納得のいくものを選びたいものです。そのためには、多くの種類の中から、値段は別にして気にいったものを試着してみましょう。

コートの見分け方ですが、どんな点に注意すればよいのでしょうか?

よいコートの見分け方、といっても、種類によっていろいろ異なりますし、大変難しいものです。まず、良いコートというからには、色や柄やデザインがあなたの気に入ったものでなければなりませんし、サイズ的にもからだにぴったりフィットしたものでなければなりません。さらに品質面でいえば、色が鮮明で艶があり、しっとりとしてソフトでなめらかなもの。手触りがよく、綿毛が密生して弾力性のあるものが望ましいのです。

とはいっても毛皮はその種類によって特徴がありますので、見分けるのは難しいものです。そこで一番簡単でわかりやすい見分け方をご紹介しておきましょう。

まず、自分の気に入ったコートが見つかったら、お店の人に同サイズ同素材のコートを二、三着だしてもらい、それらを並べてみて、その中で一番よく見えるものを選ぶことです。
つまり何点かの中で、一番よく見えるということは、品質的にもムラがなく、もっとも優れているということです。

 

いずれにしても、できるだけ多くのお店を見て歩き、自分の目で確かめ、実際に着てみることが肝心です。

毛皮にも流行はあるのでしょうか?

毛皮の場合は、ほかの繊維製品のように極端に流行に左右されるものではありません。

 

最近では、カジュアル・タウンウェアとして、さまざまなデザインのものが登場していますが、オーソドックスなものなら、色合いやデザインに多少の変化が見られるものの、いつまでも飽きがこずに着れるので根強い人気です。

毛皮は、フォーマルから、カジュアルまで、幅広い持ち味を出せますから、年齢に関係なく、個性を表現できるのが魅力です。豪華で気品高く、いつも真のおしゃれ心を満足させてくれる毛皮。女性にとっては時代を超越した”価値ある一着”でもあるわけです。

毛皮のオーダーは出来るのですか?

最近では毛皮のコートをオーダーされる方がずいぶん増えてきました。素材や色、サイズもお好みのままですから、既製では味わえない雰囲気も楽しめます。

着る目的と予算をはっきりと決め、既製されているコートを何度も試着して、あらかじめ自分に似合う素材や色、デザインを研究する必要があるでしょう。毛皮の場合、普通の服と違って簡単にやり直しができないのですから、布で型を作って気に入るまで型を作り直し、それで決まったらあとは毛皮店にまかせるという方法もあります。お店の人やデザイナーの意見もよく聞いて、納得ゆく仕上がりになるよう努めてください。オーダーするときにおきるトラブルは、仮縫いのときの、しっかりした希望事項が伝わらなかったことによるものがほとんどです。

値段の方は、既製品より高くなりますが、それだけ自分の気に入ったものができるでしょう。また、毛皮のオーダーは、オートメーションがきかず、作業の工程が非常に複雑なため、一着を作るのに、かかりっきりでも約3週間はかかります。忙しいシーズンよりオフシーズンのほうがゆっくりと入念に作ってもらえるはずですから、本当に気に入ったコートを作ってもらうためには、ゆとりを充分持って、3ヶ月ほど前には注文されるのがよいでしょう。

毛皮を着用する場合、どんなことに注意したらよいですか?

毛皮は非常にデリケートで摩擦に弱いため、ショルダーバッグを肩にかけたり、金属製の金具やアクセサリーなどで、傷つけないよう気をつけてください。

また、コートを着たまま長時間車に乗ると、背中や肩口に無理な力が加わりやすく毛皮の縫い目に負担がかかるので、車に乗る場合は、毛皮のコートは脱いだ方がいいでしょう。

またヘアースプレーや香水を直接毛皮にかけないようにして下さい。香りが残ったりシミの原因になります。

以上のような点に気をつければあとはあまりTPOにこだわらす、あなた自信の個性を生かして上手に着こなしてください。毛皮を着ることを、心から楽しみ、より自由な着こなし方にチャレンジすることも、毛皮ならではの魅力です。

ただし、不幸の際には毛皮もフォーマルなものを着るべきですし、パーティーのテーブルには、やはり毛皮のコートを着たまま着席できません。このような基本的常識は必要でしょう。

今持っているコートをロングにしたいのですが、毛皮のリフォームはやってもらえるのですか?

今、リフォームのことでいちばん相談例が多いのが、ミニ時代のコートを何とかロングに出来ないか、という質問です。

けれど、長いものを短くリフォームするのは簡単でも、短いものを長くするというのは、なかなか容易ではありません。なぜなら毛皮は同じような品質のものを何枚か継ぎ合わせて一着のコートになるのですが、そのコートに使われている原皮とまったく同じものはないので、ミニの下に新しい毛皮をつけることになりますから、やはりなんとなくちぐはぐで、おかしな感じになってしまいます。

こういう場合には、一つの方法として別素材の毛皮をつけたりして丈を長くするなど、専門店とよく相談して、コート全体のムードを上手に変えることができます。

毛皮のアフターサービスとはどんなことでしょうか?

毛皮のアフターサービスとして代表的なものに、オフシーズンの保管や修理、リフォームなどがあげられます。しかし、これらのアフターサービスも他の店で買った毛皮に関してはまず、取り扱ってもらえないのが現状です。いくら安く毛皮を手に入れたとしても後の修理や手入れをしてもらえなければ結局、高いものになってしまいます。海外で買った毛皮もアフターサービスが受けにくいので充分注意する必要があります。

シーズンオフの手入れや保管などキチンとしてくれるお店で買う方が安心ですし、毛皮専門店なら保証期間に関係なく修理にも応じてくれます。うっかりつけてしまったタバコの焼けこげなども見違えるぐらいにきれいに直ります。

その他のアフターサービスとしてクリーニングがあげられます。毛皮のクリーニングは、必ずその毛皮を買った店に相談するのがよいでしょう。毛皮は極度に湿気や水分を嫌い、また温度が高くなりすぎてはまずいので毛皮独特の方法を用いてクリーニングします。そうしなければ毛皮がバリバリになったりすることがあるからです。

クリーニングは日頃の手入れさえよければ毎年出す必要はありませんが、クリーニングに出す時は、まず自分の毛皮を詳細に点検し、毛が抜けているところやほころび、シミなどよく点検し後々のトラブルを防ぐためクリーニング店との相互点検も必要です。料金は毛皮の素材や形によって異なりますから、あらかじめ大体いくらぐらいか聞いておくとよいでしょう。

大切な毛皮ですから、いつまでも手入れをよくして美しい装いのパートナーとして活躍させて欲しいものです。

普段の手入れは、どのようにすればよいのですか?

毛皮は人間の髪と同じで、ほこりがつきやすく、都会の汚れた空気の中ではたとえ1回の外出でも、かなりのほこりを吸い込んでいます。

外出から帰ったら、広めのハンガーにつるし、2~3時間、風通しのよいところで陰干しし、湿気を取ります。その後、やわらかい布で毛並みにそって、なでる様にふいてください。裏地のシワ直しは、ハンガーにつるしておくだけで、だいたいは直りますから間違ってもアイロンは絶対に使用しないようにしてください。毛ぐせがついて直らないときは、軽く霧を吹いて、自然に乾かします。ブラッシングするときは、静電気により毛を痛めないよう、ナイロンブラシはさけて、毛の向きにそってソフトにブラッシングするのがコツです。

また、雨や雪に濡れた場合は、上毛についている水分を落とし、乾いた布かタオルでていねいに水気をふきとります。乱暴にこすらず、押さえて吸いとる要領で、毛にそってそっとふいてください。その後、湿気のない室内で陰干しをし、自然乾燥させてください。毛皮は一度水をたっぷりふくんでしまうと、元の状態に戻りにくいので、なるべく濡らさないように注意することが必要です。

また、毛皮のコートを着用している際にジュースやコーヒーをこぼしてしまったら、その場ですぐティッシュペーパーかハンカチで吸いとり、少し濡らしたタオルで軽くたたき出すようにふきとるとよいでしょう。

毛皮の季節が終わった後の上手な保管方法を教えてください。

シーズン中、2~3回着ただけとか、さして汚れがない場合はクリーニングに出す必要もないので、自宅での手入れと保管で充分です。

シーズンの終わった4月頃の天気のよい日を選び、ふだんの手入れと同様、毛を痛めないように、しかし充分ほこりをたたき出し、風通しのよい所で数時間陰干しし、湿気をとります。

その後、コートのような大きな物は木綿の布袋のような物でスッポリとカバーし、ハンガーにかけて洋服ダンスにしまいます。その際、左右から押されないよう、たっぷり空間をとって掛けましょう。ストールやカラーなどは毛皮を折らないようにグルッと丸め、できるだけ大き目のファーケースか茶箱、紙箱などにそっと入れます。ビニール袋で密閉したり、他の衣類と一緒に何段にも重ねてしまうなどは、どんな場合にでも避けるようにしてください。しまう場所は、風通しのいい、湿気のない所、直射日光の当たらない部屋が最適です。

乾燥剤や、虫干し、土用干しの必要はありませんが、防虫剤だけは、毛皮に直接ふれないよう、薄い布や紙に包んで入れてください。2種類以上の防虫剤を同時に使うと化学変化を起こしますので、1種類だけにしてください。以上のような自宅での保管がどうしても可能な場合は、毛皮を買った専門店のクリーニング店に相談してみることです。

海外から毛皮が持ち帰れない? ワシントン条約について教えてください。

ワシントン条約は、絶滅にひんしている野生動物の乱獲を防ぐために作られたもので、ほとんどの先進国を含めた、64ヶ国が締結しています。日本でも昭和55年11月、ワシントン条約が発効し、海外旅行者の土産品についてもこの条約の期限が適用されていますから、条約により保護されている動物のコートは国内に持ち込めなくなっています

まず、ヒョウ、トラ、チーターなどの種類(特別区域以外のものや、他一部を除いて)を?類(特に絶滅のおそれのあるもので学術研究目的の輸出のみ許可)と呼び、通関は不可能ですから購入しないようにしましょう。

カンガルーやクスクス、白黒コロブスなどの?・?類(絶滅するおそれのある種類や規制をおこなう必要のあるもの)は、輸出国の公的機関が発行した輸出許可書(または再輸出許可書)、原産地証明などを添えないと、購入国が締約国なら持ち出すこともできません。入国するときも証明書を添えて税関へ提出し、経済産業省の輸入承認を受ける必要があります。

しかし、?類に属するものでも、養殖したものであれば?類と同様の手続きで持ち帰ることもできます。けれどその場合は、さらに養殖証明書が必要です。

海外で毛皮のコートを買うときは、何に注意したらよいのですか?

海外で購入した毛皮は、日本ではアフターサービスが受けにくいので充分注意してください。かなり問題があることは前にも触れましたが、それ以外にも、国内で買った時とはまた違った問題点がいくつかあります。

サイズに関していうと、外国製のものは全体にバストの大きい女性に合わせてありますので、少しゆったりしすぎる感じになります。また、ウエストラインが下がるので、見た感じとして胴長に見えたりして、たとえ自分のサイズ番号と合ったものでも、何かしっくりこない印象をあたえたりします。

また海外と国内では気候の違いがあるため、「なめし」の方法が異なります。そのため国内に持ち帰ったとたんコートがちぢんだり、臭いが気になったりということもありますから注意してください。

以上のことを考え合わせると、海外での毛皮の買物は、その場で見につけられるとストールやジャケットなどが無難なようです。

ちなみに外国で毛皮を買うと、入国時に購入価格の20%の関税とそれらの合計の15%の物品税がかかります。